ピアノの調律、実際の作業
2022/04/15
ピアノの調律は、チューニングハンマーと呼ばれる専用の工具を使って行います。ピアノの弦には、チューニングピンと呼ばれるピンが取り付けられています。調律の際は、このチューニングピンを動かすことで音程を調整します。
しかし、ほかの楽器は演奏者が自らチューニングできるのに、ピアノはなぜ調律師が行わなければならないのでしょうか?
実は、ピアノはひとつの鍵盤に複数の弦が張られていて、その総数は200以上にもなります。弦の張力もほかの楽器とは比べものにならないほど強く、ピンの保持力も強いため、専門の調律師が調律を担当しているのです。現在、ピアノの調律は、その昔のようにすべてを調律師に頼るようなことはありません。高性能なチューナーを使えば、より正確にピアノを調整することが可能です。しかし、調律の技術的な部分では、まだまだ調律師の経験に頼る部分が多いのが現状です。そのため、昔も今も、調律師は技術・感性の両面の訓練を繰り返し行うことが求められています。